2019.10.8

再配達問題を解決…置き配バッグ「OKIPPA」がグッドデザイン賞

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 物流系ITスタートアップのYper(株)が開発した置き配バッグ『OKIPPA』が、公益財団法人 日本産業デザイン振興会が主催する「2019年グッドデザイン賞」を受け、併せて審査員による「私の選んだ一品」にも選ばれた。同社は「新たな常識・OKIPPA」を知ってもらおうと、25日まで東京ミッドタウンで展示している。

 

 

OKIPPA販売数が13万個を突破

 『OKIPPA』は、手のひらサイズの置き配バッグ(簡易宅配ボックス)と、ネット通販サイトと連携させた専用アプリで、宅配の再配達をなくすことができるサービスだ。18年9月の発売開始から、累計販売数は13万個を超えたという。

 

 置き配バッグは、宅配物を玄関前にダンボールのまま置く通常の置き配と堅牢な宅配ボックスの中間に位置し、スペースのない場所にも手軽に宅配ボックス環境ができる。玄関口に固定する専用ロックと内鍵(南京錠)が付いており、通常の置き配と比較して、盗難や個人情報漏洩のリスクを大幅に低減できるのが特徴だ。

 

実証実験で再配達を61%削減

 収納時は手のひらサイズまで折りたためる。専用アプリとの併用で、バッグに荷物が入れられるとアプリに通知がある。万が一、再配達になった場合も再配達依頼をアプリから簡単に完了することができる。18年12月に日本郵便と共同で東京都内の1000世帯で実施した実証試験では、再配達を61%削減することに成功したという。

 

 こだわりは3つ。(1)は「吊り下げ式」。利用していない時には玄関口に吊り下げておける。この方式が、都市部の集合住宅などでも設置可能にした。(2)は「ポリエステル製のバッグは一点一点手作業」。畳む際に両端を引っ張るだけで一瞬で縦長になり、簡単に手のひらサイズまで小さくする加工は機械織りでは難しいという。

 

 (3)は「低再配達率な配送網の構築」だ。『OKIPPA』は、単に「宅配ボックス」の製造・販売が目的ではなく、低再配達率の配送網の構築までをめざしている。OKIPPAバッグはほぼ原価販売で、そこからの収益は見込んでいないという。

 

盗難時には補償制度が適用

 専用のアプリを利用することで、バッグで万が一、盗難が発生した場合も商品の補償を可能とした。補償制度があることで、荷主である通販事業者や実際にOKIPPAに荷物を預け入れる配送会社に、安心して利用頂ける環境を整備している。

 「私の選んだ一品」に選んだ審査員は、「非常に明快なコンセプトで、一般ユーザーと配達員双方に煩わしい再配達の社会問題を軽やかに解決している1品。仕組みやプロダクトアウトも簡潔で分かりやすい点も評価した」とコメントしている。 

 

 置き配バッグ 『OKIPPA』は、おしゃれなエコバッグShupattoを開発している生活雑貨メーカーの(株)マーナと共同開発した製品だ。バッグと専用ロック、内鍵、専用バンドなど7点セットで、税別3685円(送料別途360円)。重さは13kgで、バッグの使用時は約70×66cm(容量57L)、折りたたみ時は13cm四方で厚さ5cm。

 

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