2019.5.10

楽天1Q、営業利益が4倍に…LyftのNASDAQ上場などで

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楽天(株)が10日発表した2019年12月期第1四半期(1~3月)連結決算は、売上高に該当する売上収益が前年同期比15.9%増の2802億9400万円、営業利益が同304.5%増の1136億6200万円、四半期利益が同502.6%増の1049億8100万円となった。

 

海外投資事業で1102億円の利益

 今回の決算からこれまでの「インターネットサービス」「フィンテック」のセグメントに、新たに「モバイル」を追加。フィンテックやモバイル事業は増収減益で、インターネットサービスも物流関連の先行投資などで国内ECが減益となったが、配車サービス「Lyft」が米NASDAQ市場に上場したことなど、海外の投資事業が1102億円の利益を計上したことで、利益面が大幅に伸長した。

 

 第1四半期では、楽天エコシステムの拡大を図り、複数のサービス数とLTVをかけあわせた指標「メンバーシップバリュー」が同5.5%増の4.7兆円となった。SPU(楽天スーパーポイントアッププログラム)の施策で、2サービス以上を利用したクロスユース率は70.1%となり、メンバーシップバリューの拡大に貢献した。

 

 楽天ペイアプリは、ダウンロード数が同575%増に伸長。また、アルペングループ、コーナン、ZENSHOなどのポイントパートナーの取扱高成長率は、同66.6%増に拡大している。

 

 

国内EC流通増額は13%増の8750億円

 セグメント別では、インターネットサービスの売上収益が同13.8%増の1699億7500万円、セグメント利益は同620.8%増の1114億6500万円だった。キャッシュバックサイト「Ebates」や無料通話・メッセージアプリ「Viber」が好調を維持し、「Lyft」が上場したことなどで、国内ECのマイナス分をカバーし、大幅な増益となった。

 

 「楽天市場」、「楽天トラベル」、「楽天ブックス」などを含めた国内EC事業は、流通総額が同13.3%増の8750億円、売上収益が同14.7%増の1085億2800万円、営業利益が同17.5%減の137億9900万円となった。国内EC事業の減益は、物流関連投資や投資段階のビジネスの影響によるもので、物流関連投資などを除くと同5%増となる。

 

 楽天市場流通総額内の楽天カード決済比率は過去最高の59.4%となり、楽天市場モバイル流通総額比率は、同6.6ポイント増の73.1%となった。

 

 

楽天の携帯キャリア事業、進捗は順調

 フィンテックセグメントは、売上収益が同22.1%増の935億6000万円、セグメント利益が同1.4%減の201億500万円だった。「楽天カード」「楽天銀行」が増収増益で全体を牽引したが、「楽天証券」が国内市場の伸び悩みで営業利益が同39.6%減となったほか、楽天ペイメントも投資などで営業損失が12億円となった。

 

 モバイルセグメントは売上収益が同23.2%増の253億6300万円、57億8700万円のセグメント損失を計上した。

 

 楽天の副社長執行役員でモバイルセグメントリーダーの山田 善久氏は、同日行われた会見で「(携帯キャリア事業は)日々出てくる課題を確実にこなしながら、計画に沿って進めている」と話した。

 

 NTTドコモなどが価格を下げていることについて、価格面での優位性が下がるのでは?という指摘については、「他社の価格についてコメントするのは適切ではないが、現在の価格を見ても、十分に差別化ができる余地がある」(山田氏)とした。

(山本 剛資)

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