2018.2.27

千趣会、地域企業活性化ファンドから70億円調達…AIなどを導入

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(株)千趣会は26日、ファンド運営会社のREVICパートナーズ(株)が運営管理する地域中核企業活性化投資事業有限責任組合との間で投資契約書を締結し、第三者割当により70億円の資金を調達すると発表した。

 

 調達した資金は、ベルメゾン事業の専門店化構想を支えるECプラットフォーム構築などに係るシステム投資(約35億円)と、ブライダル事業・子育て支援事業の拡大や通信販売事業とのシナジー創出に向けた新規投資(約32億円)、都市部での新ブランド展開やPB商品開発(残額)に充てる。

 

 

「ベルメゾン事業の専門店化」にAIなどを活用

 このうち「ベルメゾン事業の専門店化」では、顧客応答や需要予測、商品発注などを使用用途としたAIなど新技術の導入、専門店特化型のためのスマートフォン・アプリケーション開発に資金を投入する。ブライダル事業などでは、学童保育事業や保育園サポート事業などの展開、サービス事業と通信販売事業の相互送客、共同商品開発、コンテンツの提供などに用いる予定。

 

 優先株式募集に至った背景について同社は、従来のカタログを主軸とするカタログ通信販売事業体から、ECを主軸とするネット通信販売事業体への事業構造転換を図ったものの、17年12月期に110億円の大幅損失を計上したことを理由にあげた。そして同社が目標とする専門店集積型事業への変革には、複数店舗のECを同一環境・システム基盤で実現するECプラットフォームの構築、AI技術などの導入による販売効率の改善、カタログ以外の媒体を経由した受注の拡大などが必要であるとした。

 

 また、ブライダル事業・子育て支援事業などの女性関連事業については、これらの事業をすでに展開している企業とのM&A、資本業務提携を速やかに実行するとしている。

 

 

 地域中核企業活性化投資事業有限責任組合は、政府の成長戦略「『日本再興戦略』改訂2014-未来への挑戦-」に盛り込まれた地域の核となる事業者の早期経営改善等を支援するためのファンド。同社はカタログを主軸とした通販事業が苦戦し、ECを主軸に事業の転換を図ったが、カタログの売上減をECでは補えず、17年7月に業績予想を大幅に下方修正した。17年11月には希望退職者の募集を開始し、人員を削減するなどの経営合理化を図ったが、17年12月決算では110億円の純損失を計上。

 

 同社の事業目的や経営方針を理解し、資金面・人材面などで総合的な支援が得られ、かつ既存株主への負担を軽減できる投資先を探していたところ、複数の投資先と協議で地域中核企業活性化ファンドからの出資を得る決断をした。

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