2015.07.15 通販支援
1店舗の売上8千万!なぜ「たまごリピート」は成功するのか?(2)
導入したら売れる?魔法のシステムはない
――「たまごカート」を導入して売上を拡大させる秘訣を教えてください。
佐川 まず失敗する典型的な例が「たまごリピートを入れるだけで売れる」と思っている人です。「たまごリピート」にはスタートアップからいかにスピーディーに年商10億円が達成できるかを目標にしており、そのための仕組みとしてさまざまな機能を揃えて提供しているだけ。導入したすぐに売れるというような魔法ではありません。
CRM、カートでアップセル、ステップメール、広告、費用対効果、顧客ごとのセグメントなど、これらをきちんと組み立てて考えられる方は、成功できると思います。通販をわかっている人からは「こんなに安くていいの?」という声もあります。「サポートが全部やってくれる」という認識で、丸投げをしようとするとうまくいきません。
――システムを使用したことがない人など、オペレーションが苦手な方もいると思いますが。
佐川 そこはトレーニングできっちり指導させていただきます。定期的に「ワークショップ」という勉強会や相談会なども開催しています。相当マニアックな要望でなければ、大抵のことはできるようになっていますので、お悩みがあっても該当する機能を使えばほとんどのことは解決します。「ワークショップ」などの機会を活用し、多くの機能を使い倒してほしいと思っています。
売れる条件は商品力・仕組み・情報力
――システムを使いこなすことを前提として、売れる条件は何でしょうか?
佐川 大きくわけると、(1)「商品力・コンセプト」、(2)「仕組み」、(3)「情報力」の3つがあると思います。(1)は通販会社によるもので、(2)は「たまごカート」の領域。(3)については弊社でもできることがあります。 ユーザーが集まるワークショップでは、店舗が集まりさまざまな情報を提供しています。また、日頃の課題などを情報交換するなど、間接的に情報面の支援をしています。通販にはテストマーケティングが重要ですが、ワークショップに集まった企業でテストマーケティングの情報を共有化することも検討しています。本来は1社だけのテストも10社集まれば10回分のテスト結果を得られることになります。
――「たまごカート」を使用する会社の規模はどれぐらいですか?
佐川 立ち上げから売上20億円規模の会社が多く、大手企業の新事業立ち上げ時や、健康食品会社などに利用されるケースが増えています。大手企業が新規事業を開始するにあたり、大がかりなシステムが導入できないため、「たまごカート」を導入していただいています。
――顧客からの要望でカスタマイズできるのですか? 新機能の拡充予定はありますか?
佐川 以前、有料でカスタマイズをしていた時期もありますが、今はやっていません。お客様の意見に耳を傾け、市場を見ながら新しい機能を開発しています。1社のためというのではなく、数百の会社のためになる機能が優先。何か要望があっても必要なものはすべて揃っていますので、「この機能を使ってみてください」と案内しています。今後はオープンID決済などの拡張を予定しています。
――本日はありがとうございました。
了
(文・構成:山本剛資)
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