通信通販情報サイト

★成功ネットショップ:『Four seasons』(1)

2010/07/07

価格競争にあえて挑んだ個人ショップの秘策とは?

 個人事業主として1人でネットショップを始める場合、経費に対する考えが甘いまま見切り発車してしまい、思うような儲けに結びつかないケースが多くあります。その傾向が特に顕著なのが、ハンドメイドの商品を扱うネットショップ。仕入れ値は考慮するものの、それ以外の人件費や商品デザイン代、資材梱包代などの経費をあまり深く考えずにオープンしてしまい、後々後悔するケースは珍しくありません。


 手作りピアス、アクセサリー販売の『Four seasons』(フォーシーズンズ)店主の片岡彩さんも、開業当初のその感覚は「甘かった」と振り返ります。しかし同ショップは、さまざまな努力や工夫によって着実にリピーターを増やし、一定の成果を上げることに成功しました。


人件費には目をつぶって……1ペア400円を実現

 片岡さんが趣味で作っていたビーズアクセサリーのネット販売を開始したのは2002年。最初はネットオークションを利用し、本当に売れるのか事前調査を実施しました。


 「当時、スワロフスキーというビーズが大ブームで、スワロフスキーを使った指輪は出品すれば売れるという感じでした。1つ1500円~2000円、高い時では5000円の値で落札されたこともあり、これならネットショップを立ち上げてもいけるかな……と」


 それが、2002年にオープンした『アビーロード』というネットショップ。しかし、スワロフスキー人気が下火になるに比例して、売れ行きは伸び悩んでしまいます。


 「そんな時、デパートの催事に出店する機会が何度かあったのですが、他店は『ニューヨークのジュエリー学校で学んだ作家のショップ』『天然石のみを扱うショップ』など、一言で表せる明確なコンセプトがあるのに、私には決め手になるものがない!と衝撃を受けたんです」


 そこで片岡さんが考えたのが、1ペア400円という「価格」をウリにしたピアス『Four seasons』を新たにオープンすることでした。


 「単なる『ビーズアクセサリーショップ』では、同様のショップは山ほどありますから太刀打ちできない。どうにかインパクトを与えたい!1人でも多くの人の目に止まりたい!という気持ちが強く、まずは価格を打ち出してみようと思ったんですよね」


1ペア「400円」という低価格が売りのピアス


 もちろん、400円という低価格のリスクは考えたという片岡さん。しかし、“多少の儲けは出る”と踏んだそうです。


「人件費に目をつぶる、という条件をつければ、多少の儲けは出る計算でした。幸い、アクセサリーは小さな商品ですから、大量に作っても在庫スペースは自宅の一室があれば十分ですし、ピアスは小さいので梱包資材費は他の商材と比べても最小限に抑えられる部類に入ります。これらを加味したうえで、まずはトライしてみたい!と思ったんです。ただし、価格で勝負することをおすすめしているわけではありません。1ペア800円にすればよかったな、という気持ちがあるのは正直なところです」
 

セット売りで客単価アップ、徹底したコスト削減策

 低価格戦略の後、片岡さんが少しでも客単価を上げるために考えたのが「3ペアなら1000円」というセット販売でした。


 「当然、400円の単品よりも3ペア1000円を購入されるお客様がほとんどですから、セット売りは正解でしたね。セット売りにすると、その分、数をこなす必要がありますが、私は1日に最大200ペア作ることができるので、その点に関しては大きな不安はありませんでした」


ピアス



 自身の手で企画やデザインすることについても、幼い頃から長い間作り続けているため、一定のデザインの“パターン”がすでにインプットされているという片岡さん。ゼロから何日も考えて生みの苦しみを味わうという感覚ではなく、スムーズにデザイン、制作ができているようです。


 仕入れに関しても当然、工夫しています。ピアスは核になるビーズ部分のほか、フック(ピアスの留め具部分)やビーズとフックをつなぐ金具などで構成されていますが、それぞれを別々の仕入れ先で大量購入することで、コストダウンを図っています。


 「特にフックや金具などのパーツは、あらかじめ大量購入しておいても、使う機会が多いものですから無駄になりません。製造しているメーカーまで遡ってたどっていき、少しでも安く仕入れるように工夫しています。ビーズに関しては、人気のあるデザインや色はかなりバラつきがあるので、まずは小売店で購入して試し売りしてみて、お客様の反応がよかったパーツだけを、大量仕入れするようにしています」
 ただし安く販売するからといって、ピアスのデザインや品質に対して妥協はありません。


 「うちのようなショップは、『安物買いで損した』と思われたら終わり。『安いけど、センスがあった!』『安いけど、上品に見える!』などのサプライズがあることが重要なんです」


 そのための工夫については、次回の連載で詳しくお伝えしましょう。
 (出典:ASCII.jp - Web Professional



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

★今回の成功ネットショップ:『Four seasons』(フォーシーズンズ)


 SEを経て、2002年6月、手作りのビーズアクセサリーショップ『アビーロード』をオープン。2005年5月からは、1ペア400円、3ペア 1000円という価格をウリにした『Four seasons』(フォーシーズンズ)をオープン。楽天市場にも支店あり。年商非公開。



『Four seasons』(フォーシーズンズ)


URL:http://www.fseasons.net/
店主:片岡 彩さん

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
★成功ネットショップ:『Four seasons』(1)
★成功ネットショップ:『Four seasons』(2)
★成功ネットショップ:『Four seasons』(3)
★成功ネットショップ:『Four seasons』(4)

はてなブックマークに登録 Facebookでシェア livedoorクリップに登録 Google Bookmarksに登録 Yahoo!ブックマークに登録

人気コラムランキング